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春が待ち遠しいこの季節、旬を楽しむふたつの生菓子

私ども総本家駿河屋は室町時代に始まり、先代から受け継がれてきた歴史と伝統とともに、皆さまに愛され支えられてまいりました。

時代を経ても輝きを失わない定番の味わいも、
新しい時代と共に進化していく革新的な味わいも、

長年にわたって切磋琢磨しながら手を取り合ってきた「人」の想いが込められています。

今回ご紹介させて頂くのは、春の訪れが待ち遠しいこの季節にピッタリの「うぐいす餅」と「さくら餅」。まだまだ寒い時期が続きそうですが、待ち遠しい春を思いながら味わえる旬の味覚を紹介します。

遠く聞こえる、うぐいすの鳴き声とともに。「うぐいす餅」

「ホーホケキョ」の鳴き声でおなじみの春を呼ぶ鳥、うぐいす。やわらかな黄緑色の羽が「うぐいす色」と呼ばれ、全国的に親しまれています。そんなうぐいすのイメージにちなんで生まれたのが「うぐいす餅」。由来は諸説ありますが、一説によると、誕生したのは天正年間(1580年代)と言われています。

総本家駿河屋のうぐいす餅は、北海道産の小豆から作った粒あんをうぐいす色の餅皮でやさしく包み込み、きな粉をかけて仕上げたもの。やさしいうぐいす色の餅皮に、ふんわりとまぶしたきな粉が味、見た目ともアクセントとなっています。

うぐいすをイメージして生まれたこの和菓子は、うぐいすの鳴き声が聞こえ始める早春が旬。うぐいすは、春告鳥(ハルツゲドリ)とも呼ばれ、2月初旬頃からさえずり始めます。少しずつ近づく春を待ちながら、早春ならではの季節感とともにお楽しみください。

春を先取りして、食感と香りを楽しむ。「さくら餅」

今回はもう一品、同じく春が待ち遠しくなる「さくら餅」を紹介します。「さくら餅」は餡の入った皮を桜の葉で包んだもの。ところで「さくら餅」には関西風と関東風があり、素材と製法が異なることをご存知でしょうか。両者の一番の違いは、餡を包んだ皮の素材です。関西の「さくら餅」は、もち米から作られた「道明寺」と呼ばれるおはぎのような食感の皮が特徴。対する関東の「さくら餅」は、小麦粉からできた皮で餡を包んでいます。

総本家駿河屋のさくら餅は、つぶ感のある「道明寺」で餡を包んだ関西風。「道明寺」とは、一度蒸して乾燥させたもち米を粗く砕き、さらに蒸したもの。おはぎのようにお米のつぶつぶとした食感が特徴です。「道明寺」でできた皮の中には、あっさりと炊き上げたこし餡が包まれています。そして、さくら餅と言えば、塩漬けの桜の葉。やさしく包み込むことで、ほのかな桜の葉が香り、近づく春を感じさせてくれます。

 

春の訪れを待ちながら味わえる「うぐいす餅」と「さくら餅」は、いずれも旬を感じさせてくれる和菓子。期間限定の旬の味覚ですので、どちらもネットショップ販売はございません。ぜひ直接店舗に足を運んでいただき、できたての風味をご賞味ください。